鉋もここまでくると芸術品だ。
美しく鍛えられた二枚刃に、寸分の歪みもない台座。
鉋の世界にも違いがあるそうで、
日本の鉋は引いて使うのに対して、
中国、西洋の鉋は押して使うのが主流だ。
特に西洋の鉋は古いものから微妙な調整を
ネジを緩めたり締めたりして調節するものが多い。
素人にも扱いやすい設計になっている。
それに対して日本の鉋は横を叩くことで
刃の削れ具合を調節する。
初めて扱う素人には全く使いこなせない。
この写真の鉋はたいそう名のある方が
作成したものらしく値段は付けられないとのこと。
言い方に語弊があるのかもしれないが、
使いこなせる人ではないと譲れないということ。
そんな鉋があること知らなかった俺だが、
その鉋を手にしてみると確かに雰囲気が違う。
只者ではない、その鉋が俺に話しかける…
おい、ボウズ!その腕で引いたら後悔するぞ…と。
せっかく目の前に最高の鉋があるのにも関わらず、
その良さを実感できるまでには
あと20年くらいかかっても無理なことは明白である。
鉋台: 耕木杜
鉋刃: 中屋平治
2007年9月11日火曜日
鉋(かんな)
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